ニッポンすごい!樺太を探検した「間宮林蔵」は、いつのまにか「俯仰不屈の愛国者」に
こちら、昭和17年8月25日発行の大日本雄弁会講談社の絵本「間宮林蔵」です。
しっかりした絵でまずまずの展開です。
ただ、神社にお参りしたときに、お国のために役立つ人間になりたいーと誓ったという挿話があり、かなりこれは無理筋ではと。
通商交渉の不成立で生じたロシア兵の上陸場面も出てきますが、ただ、乱暴なロシア兵の攻撃という一方的な描写となっています。
物語の最期では、樺太が島であることを確認したことに続いて「日本人のえらさを世界に示しました」ととってつけたように書いてあります。いや、間宮林蔵がえらいし、明治政府が打倒した幕府が探検させたのですが。
そして解説文。間宮林蔵以前に外国で唱えられた樺太の島説は無視。さらに地図をシーボルトに渡すなどしたシーボルト事件についても、「烈々たる憂国の至誠から出たこと」など、勝手な解釈を展開。最後はまたもや「俯仰不屈の愛国者間宮林蔵」と、脈絡なく形容しています。
とにかく、愛国とつけておけばいい、というのは、商品だけではなかったようです。
2018年4月4日 記
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