昭和7年の長野県木曽中学で生徒が披露した分列行進―モノクロ写真カラー化展示会用作品⑩

信州戦争資料センター

2018年07月10日 22:44

 第4回展示会「戦時下の信州教育展」に向けて、家族総出のモノクロ写真の色付け加工10回目。本日は昭和7年、長野県の木曽中等学校(現・木曽青峰高校、木曽町)で軍事教練をする生徒たちです。おそらく校長や指導に当たっている将校らを前に、しっかりとした歩調で教練銃を肩にしての分列行進です。こちらが修正済み写真です。

 こちらが元写真です。昭和7年度の卒業記念アルバムより、紙焼き写真をスキャンしました。

 こちらがAIによる自動色付けです。最初に色付けした時には、木曽の山の中の風景に生徒が浮かび上がり、感動しました。

 これだけでもかなり完成度が高かったのですが、生徒の服や顔、地面の草、建物の屋根など、細部に手を入れ、完成度を高めました。悩んだのが行進しているグラウンドの色です。本来は草が生えていなかったのでは、とも思えるのですが、ならばどこまで地色か、確認する手立てもなく、雰囲気でそのままにしました。再現とは違う、記憶の解凍の考え方としてご理解くだされば。もちろん、証言とか交換できればなおうれしいことです。

 木曽中の教練の様子はこちらにまとめてあります。引き続き1日1枚で、頑張っていきます。

2018年7月10日 記

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※WEB上でモノクロ写真をカラー写真のように加工できる、ニューラルネットワークによる自動色付けを試しています。早稲田大学の飯塚里志さま、 シモセラ・エドガーさま、石川博さま、関係各位に熱く御礼いたします。公開方法、修正方法については、東京大学教授の渡邉英徳さまにご示唆をいただきました。ありがとうございました。

※他の自動色付け写真はこちらの一覧からごらんください。

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