「S12-S20 信州と戦争の時代」内容紹介
2015年7月3-5日に長野市の「かんてんぱぱ門前ギャラリー」で開いた第1回展示会「信州と戦争の時代展」に合わせて出版した図録代わりの本、
「S12-S20 信州と戦争の時代」
の内容を紹介させていただきます。

2015年6月25日、完成しました。実費でお譲りします。注文を承っておりますので、内容を吟味いただければ幸いです。ヤフオクにも出品しております。こちらがヤフオクのページです。リンク先をご覧ください。
内容は、昭和12年から20年の主に長野県民の生活に関連する「モノ」と、長野県民の戦場体験の2本立てです。A4、40ページ。1冊1000円。以下に示すように写真を多用しており、気軽に見やすい中綴じ本としました。広げて大勢でわいわい見るにも向いています。
信州戦争資料センターの所蔵品3000点から、170点を選び、項目別に分けて解説文とともに紹介していきます。見開きで完結する見やすい構成としました。戦場体験は、戦場体験放映保存の会が聞き取った証言で、淡々とした語り口が、かえって戦争の不気味さを際立たせます。
全体の構成を、ゲラ刷りとともに紹介します。
★はじめに…この本がなぜ昭和12年から20年の、しかも戦争の時代なのに戦場ではなく国内の生活を中心に選んだ理由を述べてあります。
★戦争と戦争体制の始まり…昭和12年7月7日に日中戦争がはじまり、国家総動員法や国民精神総動員運動などで戦争に突き進む基礎ができたことを当時の新聞や地図、長野県の標語ステッカーなどで紹介。
★踊る標語と広告…戦争体制の開始とともに、国民に号令をかけるような標語や戦争を題材にしたさまざまなデザインがあふれます。こうした状況が戦争遂行の雰囲気を作った側面もあるのではないでしょうか。

★時代を映す本とタバコ…長野県内でも人気があった月刊誌「主婦之友」と、全国で大衆に吸われたタバコ「ゴールデンバットの変遷で、戦時の社会の変化を感じてもらいます。


どちらも終戦に近づくにつれ、色がなくなっていく様子がはっきりしています。
★物資の不自由、生活の不自由…物資不足下での代用品などを紹介。こうした物資不足が戦争遂行のための政策によって『引き起こされていたことを解説しています。政治が戦争遂行に重要な役割を果たしています。

★国に管理されていく個人…妊産婦手帳、体力手帳、国民労務手帳など、さまざまな方法で個人を管理し、戦争に役立てようとした政府の行動を紹介します。青年の体力向上を狙った「体力章検定」のミニグラフ付き。
★組織の中で「進め、進め」…婦人会や青年団、隣組など、戦争遂行のために活躍した団体ゆかりの品やポスターを紹介します。戦争遂行のこうした環境下では、なかなか個人の意思を貫くのは困難でしょう。


松本市元町や丸子町(現・上田市)で配られた隣組などの回覧板です。戦争遂行に振り回される末端の人たちの様子を感じていただけます。
★戦時下の青少年たち…戦時中の教育環境を紹介します。現在の中高生にあたる中等学校や国民学校の関連品、おもちゃなどをお見せします。国民学校の掛図など、博物館クラスの品もあります。

★空襲の危機下で…長野県にも空襲はあり、県民もそれに備えていました。小県蚕業学校(現・上田東高校)の昭和17年度卒業アルバムより、当時の防空演習をミニグラフとして紹介します。高等女学校の生徒が使っていた防空ずきんなど、貴重な品を集めました。

★長野県民13人の戦場体験…戦場体験放映保存の会が収録した戦場体験をまとめました。箇条書きに近い、淡々とした表現からは誇張も何もない、等身大で見た戦争を感じさせます。世界地図と合わせ、いかに広い範囲に身近な人たちがちらばっていたか、感じられるでしょう。

★おわりに 止められなかった戦争、止められる力…物資が不足する中、陶器製の兵器も登場します。なぜそこまでして戦争が続くのか。鍵は、政治にあります。戦争に進むと決めたら、それにブレーキをかける要素は徹底的に除きます。その結果、止めなきゃならない場面になっても、止める人がいなくなっていた。単純なことです。そこから逆に考えると、戦争を止める力はやはり政治であること、政治に関心を持つことの大切さを感じられるでしょう。
以上が大要です。このほか、「戦時下の珍風景」と題したコラムで、当時のちょっと変な話を取り上げています。
この本は、戦争の実態を知ることを目的としています。戦争とはどこか遠いところで誰かがやることではなく、身近な生活の隅々まで浸透し、身近な人が駆り出されることであることを、素直に感じていただくものです。そして今回、戦場を切り離して戦争を見たところ、政府の戦争遂行の力が実際に国民を戦争に動かしていたことがはっきり見えてきました。戦争の時代をざっくりと切り取り、そんな基本を知って、今後に役立てていただきたいと思っています。
注文の受け付けは、当ブログの「オーナーへメッセージ」から。ツイッターからでもご相談は受け付けます。先払いでお願いしますが、学校からのご依頼の場合、後払いで対応させていただきます。
26日から発送を始めました。長野県内、9店でも扱っていただくことになりました。
(平安堂での扱いは終了しました。 2018年7月16日追記)
長野市 画材マチス
朝陽館荻原書店
まいまい堂
平安堂若槻店
平安堂川中島店
平安堂東和田店
松本市 豆工房
千曲市平安堂更埴店
安曇野市平安堂あづみ野店
飯田市平安堂飯田店
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1冊1000円 送付方法はゆうメールで1冊180円、2冊215円、3-5冊300円です。
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<直接の注文方法>
★以下の内容を「オーナーへメッセージ」からご連絡いただきます。
①お名前(よみ)
②返信先メールアドレス
③送付先郵便番号、ご住所、受取人名
④お電話番号(緊急の連絡が必要な場合に使わせていただきます)
⑤注文数
⑥領収書の有無(必要な場合、宛て名もお願いします)
⑦振込予定日
★折り返し、信州戦争資料センターより、受注メール(注文内容確認、送金額、入金先情報)を返信いたします。注文を取り消す場合、返信到着後、24時間以内に取り消しの返信をお願いします。
★ご入金いただいたら、受注メールへの返信でご連絡ください。確認後、当日夜に発送させていただきます。振込手数料はご負担ください。
※お手元に届いた品に破損、間違い等ございましたら、メールか「オーナーへメッセージ」でご連絡ください。
破損、落丁などの商品の瑕疵がある場合、当方着払いで現物を返送していただき、お取替えいたします。送料は当方で負担いたします。
不足がある場合、追加商品を送ります。送料は当方で負担いたします。
※商品に問題がない場合で、到着後の返品は受け付けません。
※注文時にお送りいただいた情報は一度の取引での使用に限り、取引後、廃棄させていただきます。
※ヤフオクでの取引もできます。こちらがリンクです。リンク先をごらんください。
★★何か不明な点等、ございましたら、「オーナーへメッセージ」で気軽にお問合せください。★★
※こちらのブログから訪問された方は、コンテンツを整理したポータルサイト信州戦争資料センターもお訪ねください。
「S12-S20 信州と戦争の時代」
の内容を紹介させていただきます。
2015年6月25日、完成しました。実費でお譲りします。注文を承っておりますので、内容を吟味いただければ幸いです。ヤフオクにも出品しております。こちらがヤフオクのページです。リンク先をご覧ください。
内容は、昭和12年から20年の主に長野県民の生活に関連する「モノ」と、長野県民の戦場体験の2本立てです。A4、40ページ。1冊1000円。以下に示すように写真を多用しており、気軽に見やすい中綴じ本としました。広げて大勢でわいわい見るにも向いています。
信州戦争資料センターの所蔵品3000点から、170点を選び、項目別に分けて解説文とともに紹介していきます。見開きで完結する見やすい構成としました。戦場体験は、戦場体験放映保存の会が聞き取った証言で、淡々とした語り口が、かえって戦争の不気味さを際立たせます。
全体の構成を、ゲラ刷りとともに紹介します。
★はじめに…この本がなぜ昭和12年から20年の、しかも戦争の時代なのに戦場ではなく国内の生活を中心に選んだ理由を述べてあります。
★戦争と戦争体制の始まり…昭和12年7月7日に日中戦争がはじまり、国家総動員法や国民精神総動員運動などで戦争に突き進む基礎ができたことを当時の新聞や地図、長野県の標語ステッカーなどで紹介。
★踊る標語と広告…戦争体制の開始とともに、国民に号令をかけるような標語や戦争を題材にしたさまざまなデザインがあふれます。こうした状況が戦争遂行の雰囲気を作った側面もあるのではないでしょうか。
★時代を映す本とタバコ…長野県内でも人気があった月刊誌「主婦之友」と、全国で大衆に吸われたタバコ「ゴールデンバットの変遷で、戦時の社会の変化を感じてもらいます。
どちらも終戦に近づくにつれ、色がなくなっていく様子がはっきりしています。
★物資の不自由、生活の不自由…物資不足下での代用品などを紹介。こうした物資不足が戦争遂行のための政策によって『引き起こされていたことを解説しています。政治が戦争遂行に重要な役割を果たしています。
★国に管理されていく個人…妊産婦手帳、体力手帳、国民労務手帳など、さまざまな方法で個人を管理し、戦争に役立てようとした政府の行動を紹介します。青年の体力向上を狙った「体力章検定」のミニグラフ付き。
★組織の中で「進め、進め」…婦人会や青年団、隣組など、戦争遂行のために活躍した団体ゆかりの品やポスターを紹介します。戦争遂行のこうした環境下では、なかなか個人の意思を貫くのは困難でしょう。
松本市元町や丸子町(現・上田市)で配られた隣組などの回覧板です。戦争遂行に振り回される末端の人たちの様子を感じていただけます。
★戦時下の青少年たち…戦時中の教育環境を紹介します。現在の中高生にあたる中等学校や国民学校の関連品、おもちゃなどをお見せします。国民学校の掛図など、博物館クラスの品もあります。
★空襲の危機下で…長野県にも空襲はあり、県民もそれに備えていました。小県蚕業学校(現・上田東高校)の昭和17年度卒業アルバムより、当時の防空演習をミニグラフとして紹介します。高等女学校の生徒が使っていた防空ずきんなど、貴重な品を集めました。
★長野県民13人の戦場体験…戦場体験放映保存の会が収録した戦場体験をまとめました。箇条書きに近い、淡々とした表現からは誇張も何もない、等身大で見た戦争を感じさせます。世界地図と合わせ、いかに広い範囲に身近な人たちがちらばっていたか、感じられるでしょう。
★おわりに 止められなかった戦争、止められる力…物資が不足する中、陶器製の兵器も登場します。なぜそこまでして戦争が続くのか。鍵は、政治にあります。戦争に進むと決めたら、それにブレーキをかける要素は徹底的に除きます。その結果、止めなきゃならない場面になっても、止める人がいなくなっていた。単純なことです。そこから逆に考えると、戦争を止める力はやはり政治であること、政治に関心を持つことの大切さを感じられるでしょう。
以上が大要です。このほか、「戦時下の珍風景」と題したコラムで、当時のちょっと変な話を取り上げています。
この本は、戦争の実態を知ることを目的としています。戦争とはどこか遠いところで誰かがやることではなく、身近な生活の隅々まで浸透し、身近な人が駆り出されることであることを、素直に感じていただくものです。そして今回、戦場を切り離して戦争を見たところ、政府の戦争遂行の力が実際に国民を戦争に動かしていたことがはっきり見えてきました。戦争の時代をざっくりと切り取り、そんな基本を知って、今後に役立てていただきたいと思っています。
注文の受け付けは、当ブログの「オーナーへメッセージ」から。ツイッターからでもご相談は受け付けます。先払いでお願いしますが、学校からのご依頼の場合、後払いで対応させていただきます。
26日から発送を始めました。長野県内、9店でも扱っていただくことになりました。
(平安堂での扱いは終了しました。 2018年7月16日追記)
長野市 画材マチス
朝陽館荻原書店
まいまい堂
松本市 豆工房
千曲市
安曇野市
飯田市
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1冊1000円 送付方法はゆうメールで1冊180円、2冊215円、3-5冊300円です。
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<直接の注文方法>
★以下の内容を「オーナーへメッセージ」からご連絡いただきます。
①お名前(よみ)
②返信先メールアドレス
③送付先郵便番号、ご住所、受取人名
④お電話番号(緊急の連絡が必要な場合に使わせていただきます)
⑤注文数
⑥領収書の有無(必要な場合、宛て名もお願いします)
⑦振込予定日
★折り返し、信州戦争資料センターより、受注メール(注文内容確認、送金額、入金先情報)を返信いたします。注文を取り消す場合、返信到着後、24時間以内に取り消しの返信をお願いします。
★ご入金いただいたら、受注メールへの返信でご連絡ください。確認後、当日夜に発送させていただきます。振込手数料はご負担ください。
※お手元に届いた品に破損、間違い等ございましたら、メールか「オーナーへメッセージ」でご連絡ください。
破損、落丁などの商品の瑕疵がある場合、当方着払いで現物を返送していただき、お取替えいたします。送料は当方で負担いたします。
不足がある場合、追加商品を送ります。送料は当方で負担いたします。
※商品に問題がない場合で、到着後の返品は受け付けません。
※注文時にお送りいただいた情報は一度の取引での使用に限り、取引後、廃棄させていただきます。
※ヤフオクでの取引もできます。こちらがリンクです。リンク先をごらんください。
★★何か不明な点等、ございましたら、「オーナーへメッセージ」で気軽にお問合せください。★★
※こちらのブログから訪問された方は、コンテンツを整理したポータルサイト信州戦争資料センターもお訪ねください。
チラシできました
「信州と戦争の時代展」まで、もう20日を切りました。実はこの2週間、激しいかぜで何もできず、準備に取り掛かれませんでした。ようやく13日に25日発行予定の図録代わりの本「S12-S20 信州と戦争の時代」の最終校正を終了。そしてこの間に完成していたチラシの配布を始めました。

右が表、左が裏です。デザインは完全にデザイナーさんの感性にお願いして、けっこう目を引くデザインになったと思います。裏面には、当日展示する品を並べつつ、本の注文票も兼ねるというものです。
実は、デザイナーさんが独自にポスターもつくってくださいました。そこで、このポスターとチラシを長野県内の全高校に配布すべく、本日、一日かかりの作業をしました。やはり、若者にアピールしたいですから、少しでも、届くようにと。
おかげで、たくわえをはきだしてしまいましたが、まあ、これも必要な投資ですから。
なお、当日の日程ですが、7月3日は午後2時ー6時、4日は午前10時ー午後6時、5日は午前10時ー午後4時です。会場を貸していただける時間内での設置、撤収が必要ですので、時間がでこぼこしますが、よろしくお願いします。
※こちらのブログから訪問された方は、信州戦争資料センターもお訪ねください。
右が表、左が裏です。デザインは完全にデザイナーさんの感性にお願いして、けっこう目を引くデザインになったと思います。裏面には、当日展示する品を並べつつ、本の注文票も兼ねるというものです。
実は、デザイナーさんが独自にポスターもつくってくださいました。そこで、このポスターとチラシを長野県内の全高校に配布すべく、本日、一日かかりの作業をしました。やはり、若者にアピールしたいですから、少しでも、届くようにと。
おかげで、たくわえをはきだしてしまいましたが、まあ、これも必要な投資ですから。
なお、当日の日程ですが、7月3日は午後2時ー6時、4日は午前10時ー午後6時、5日は午前10時ー午後4時です。会場を貸していただける時間内での設置、撤収が必要ですので、時間がでこぼこしますが、よろしくお願いします。
※こちらのブログから訪問された方は、信州戦争資料センターもお訪ねください。