展示計画進行中

働きながら、ひとりで展示会を企画準備というのは大変なことと実感する日々です。

でも、個人でも思いがあればここまでやれる、次はもっとやる、という気概は大事にしております。

先日は、展示会場の展開図を50分の1で描き、パネルなどどれぐらい掲げられるか、検討に入りました。


展開図に、パネル50分の1サイズの黄色い紙を張って検討。これは伏せんなので、簡単に張りなおせるのがポイントです。

借りられる机のサイズも割り出して作ってみました。パネル枚数、机サイズで、どれぐらいの品を収容できるか、めどを付けます。

めどがついたら、それらをまとめた本の作成に入ります。すでに参考にするいくつかの本を購入し、イメージが固まってきました。教材などに使えるよう、長野県関連、軍事、政治、世界といった項目で年表をまとめ、それに対応するように展示品をリンクさせたいと思っています。

ところで、大量の収蔵品から何を引き出すか。従来は年代順に並べて整理していましたが、今回、テーマ別に収蔵品をまとめて打ち出せるよう、新しいデータベースのプログラムを作りました。そうして作った資料がこれから役立ちそうです。

今後、収蔵品目録も印刷、販売しようかと考えています。もっとも、動きのあるものですから、コピーの手作りにしたほうがいいか、検討中です。

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2015年03月29日 Posted by 信州戦争資料センター at 23:37イベント報告

あんぱん食べ比べ Cocorade



Cocorade(長野市稲里町)の「つぶあんぱん」




値段 150円(税込)
外観 黒ゴマのせ
重さ 100グラム

あんとパンの間に空間がなく、あんをしっかり味わえます。

全体的に柔らかめの生地がよくあんとなじんで食感が良いです。

わたし個人的には、あんとパンの間がきっちり、みっちりというのが好みです。そういう点では、評価高いです。


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2015年03月29日 Posted by 信州戦争資料センター at 18:19あんぱん

鉄がなくても戦う

 日中戦争が始まって間もなく、鉄製品の製造が統制されて、陶器製のお釜など、さまざまな代用品を庶民が使っていくことになるのですが、太平洋戦争最末期には、ついにこんなものまで作られることに。


 これは、洒落た一輪挿し、ではもちろんなく、陶器製の手榴弾です。

 普通の手榴弾というのは金属でできていて、中に火薬と起爆装置を付けておき、発火させて相手に投げつけると爆発し、鉄の断片と爆発の衝撃で敵を倒すというもの。陶器では破片の殺傷効果が低いうえ、爆発の衝撃も小さくなるため、当然、兵器としての価値は大きく下がります。湿気対策も課題となったでしょう。

 戦争が長引き物資不足が慢性化する中、もはや武器にすら、鉄が使えないという状況だったことを示す貴重な品物です。そして、新聞報道などによりますと、硫黄島ではこの陶器製手りゅう弾の破片が見つかっており、使ったかどうかはともかく、一線部隊に配備されていたことになります。

 硫黄島の指揮官は、長野県出身の栗林忠道中将(死後大将)。こんな武器を前に、どんな思いで米軍を迎え撃ったのでしょうか。それはまさに、米軍に一撃を加えて戦争を終わらせたいという思いだったのではないでしょうか。しかし戦いはずるずると続き、沖縄、本土空襲激化、原爆投下、ソ連参戦と進んでも、いつまでも「一撃」を唱えていたのが日本の姿でした。

 そして、本土決戦に備えて全国にも配備されていたようです。もし日本本土上陸作戦があったら、兵隊や国民はこれを手に、敵に突っ込んでいったということです。当センターでは、ほかに陶器製の地雷も収蔵しています。こう書くと探知されない有効な兵器だと抗弁される方もおられるようですが、それは選択肢がある場合の話。これしか作れなかったという状況下である事実を直視しなければなりません。

 そして、ここまでしても戦争を終わらせられなかったということを事実として記録しておかなければいけないでしょう。戦争を終わらせることは、始める以上に難しいこと。そこに思いが至れば、戦争を始めようという思いは浮かんでこないと思うのですが。

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2015年03月16日 Posted by 信州戦争資料センター at 20:58収蔵品

とりあえず「翼賛」




「翼賛カールピン」

きっと、箱のどこかには標語とか入っているんだろうと、前後左右、くまなく点検。

「どんな整髪にも」「ぬけずによく止る」「最高級品」「美粧院推奨」「特選」 …

どうやら
とりあえず<翼賛>って付けとけ

というノリで付けられたような商品名。

発売時期も発売元も不明ですが、大政翼賛会が発足した後、ということぐらいはいえるかと。

広告にはそんな感じのものがけっこうありますが、商品名ではしゃいでいるのは初めて見ました。

ちなみに商品は、いたって普通のカールピンでございます。

便乗商品ではありますが、意外とこんなのが世論形成に役立ったかも、と考えてしまいます…


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2015年03月15日 Posted by 信州戦争資料センター at 20:34収蔵品

戦時下のはしゃぎ広告

戦時下の薬の広告を紹介します。



まず、このお二人


何をしておられる方たちかさっぱりわかりません(泣)

明るい笑顔と標語がなんかずれている感じがしてなりません。

そして、広告の半分を占めている食い合わせの図



野菜やタコの絵の味わいもさることながら、

標語が完全に浮いています(;_;) 

誰が誰と決戦するのか

単なる漁師さんへの応援なのか、狙いが判然としませんが、

時局に合わせて標語をやっつけ仕事で張り付けて普及しようとした、はしゃぎ広告なのでしょうか。

せめて、標語が右書きか左書きか、統一してほしい(T0T)

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2015年03月12日 Posted by 信州戦争資料センター at 23:26収蔵品

戦争展、7月3-5日開催

予告してまいりました「人が語るモノが語るー信州と戦争の時代展」の開催日程を、7月3日、4日、5日と決定しました。

時間についてですが、3日は展示作業も行いますので、午後2時から始めます。午後6時までです。4日土曜日は午前10時ー午後6時、最終日の5日日曜日は撤収もありますので午前10時ー午後4時です。

会場は「かんてんぱぱ門前ギャラリー」です。善光寺まで歩いて5分の商業施設群「ぱてぃお大門」内にあります。1階がかんてんぱぱの店舗になっており、2階のギャラリーを使わせていただきます。

ぱてぃお大門には、新宿からの高速バスのバス停が併設していますので、首都圏からの来訪に便利です。また、ギャラリーそばに複数の駐車場があるほか、長野冬季五輪の表彰式会場だったセントラルスクエア駐車場からでも10分程度ですので、近隣の方もお気軽にお越しください。

展示を見に来たついでに、かんてんぱぱショップで買い物をし、善光寺にお参りし、楽しんでいただければ幸いです。その逆ももちろん結構です!

また、当日会場では、展示品や証言をまとめた本を販売する予定です。時間はあまりありませんが、帰ってからほかの人に伝えやすいようにと考えておりますので、頑張っていきます。まとめての注文も承りますので、冊子ができましたら、こちらのブログでも宣伝させていただきます。

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2015年03月12日 Posted by 信州戦争資料センター at 22:49イベント報告

戦時下の変わり雛

桃の節句が目前ですので、戦時下のひな人形の収蔵品を紹介します。


こちらは、東信地方のご家庭にあった「事変人形」と呼ばれる変わりびなです。軍刀を手にした兵隊1人と女子青年団のたすきをかけた女性2人の3人組です。




「皇軍万歳」の旗、日の丸を手にした女性たち、そして兵隊は敬礼をしている様子。春らしく、櫻が咲いています。




ひな人形のいろんな部品を流用しているのでしょう。兵隊の手も何かをにぎるような形ですが、特に何も持っていなかったようです。女子のおかっぱ頭は、ちょっとやはり似合わないかなと。




年代等の記載はないので、信濃毎日新聞の過去の記事を調べたところ、昭和13年2月26日の新聞に「事変人形ーひな祭り時局調」の見出しで、東信地方の店頭に登場した変わりびなのことを紹介。「兵隊さんと銃後の女性をあしらった『皇軍万歳』など」とありますので、まさにこのひな人形がそれにあたると判断しました。

時節柄、事変人形が飛ぶような売れ行きーと記事にあり、そこそこ、出回った様子です。幸い、ガラスケースが残ったままのものを入手できたので、保存状態は良好です。まだ国家総動員法が可決される前、余裕の残っていた時期の貴重な品。まだまだ、軍隊が中国で大活躍、という、どこか戦争を遠くに感じているような、当時の雰囲気を伝えてくれています。

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2015年03月01日 Posted by 信州戦争資料センター at 21:47収蔵品