慰問品の中身―ずっと持っていた小さな人形

慰問品の中身―ずっと持っていた小さな人形

 戦時中、戦地の兵隊さんに向けて、国内からは慰問品が送られました。その中身は雑誌や食品、激励の手紙など、いろいろです。こちらはそんな慰問品の一つ、小さなお人形です。
慰問品の中身―ずっと持っていた小さな人形

 縦7センチ、横5センチの箱に、ちょっと窮屈そうに入っている、女の子のお人形。手には日の丸の旗を持ち、にっこり微笑んでいます。手作りにしてはきれいで作りもこっており、既製品かと思いましたが、詳細はわかりません。

 長野県諏訪地方出身の兵隊さんが、ずっと大事に持っていて帰国したものだそうです。ヤフオクの出品者から聞けたのは、その方の家が元時計店だったということだけ。そうですよね。個人情報ですから。オークションなどで手に入れると、残念ながら、背景までたどるのが困難なのが実情です。

 ただ、わかることは、当時、心を込めてこの品を送った人がいたこと。そして、それを大切に持ち続けた兵隊さんがいたこと。この小さな人形に、どんな思いを込めていたことでしょう。そして戦場という過酷な環境の中、何を思っていたのか。それぞれの気持ち、もしも知っているという方がおられたら、ぜひお話しをうかがいたいものです。

2018年1月21日 記

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2018年01月21日 Posted by信州戦争資料センター at 22:06 │収蔵品